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2010.08.29

オートバイデザインの半世紀。

普段の「バイク&免許取得」カテゴリー内の話とは毛色が違うんですけれど、ちょっとした展覧会に行ってきた話を。

17日だったかな、今月初めての休みが取れたんで、浜松市美術館で行われた「オートバイデザインの半世紀」と、同時に企画されていた「浜松オートバイ列伝」(於・浜松市博物館)という二つの展覧会を見に行ってきました。

ちなみに、どちらも本日(8月29日・日曜日)までの開催です。興味のある方は本日一日だけの閲覧チャンスです。是非とも足を運んでみてください。

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まずは「オートバイデザインの半世紀」展の話をば。

Hamabike1
浜松といえば、所謂「三大バイクメーカー=ホンダ・ヤマハ・スズキ」の発祥地でありまして、一時期はバイクメーカーが30社以上ひしめき合っていたという土地柄です。

ある意味、今回の展覧会に関しては「浜松の産業界の景気づけ」の様な趣きがあるわけです。サブタイトルに「浜松から生まれたスズキ・ホンダ・ヤマハの世界への挑戦」と付いていますし、誰が勘ぐったとしても「展覧会を浜松で行う事自体でバレバレな企画」なワケでして(笑)。

が、新旧のいろんなバイクを見る事で「ノスタルジーに浸る」とか「技術やインダストリアルデザインの変遷」を見る事が出来るという、そんなイイ機会を提供してくれたという思いがあります。

管理人と同様の事を考えた向きが多かったのか展覧会は大盛況でして、平日でもかなりの観客が訪れていました。

では、会場で撮影したいろんなバイクの写真を紹介しましょう。

Hamabike2
これ、現行のV-MAX(ヤマハ)ですけれど、ゴツイ中に美しさが感じられるデザインですよね。V-MAX自体は元々アメリカン・ドラッグマシンを意識した商品なんですけれど、曲線といい、独特の吸気口といい、無国籍イメージをそこはかとなく感じさせてくれる様なデザインに見えますね。

管理人、こんな200万円以上もするバイクは買えませんが(笑)、鑑賞している分には非常に目の保養になる品ではないかと感じております。

Hamabike3
1985年に発売された、ヤマハの「SRX600」です。当時だとレーサーレプリカみたいなタイプ(ヤマハだとFZRとかTZRとかRZとか)が全盛だったと思ったんですが、その最中にこういうデザインのスポーツバイクを出してきたというのは画期的だったんじゃないかなと。

で、2010年に見ても全く違和感のないデザインですな。最近の欧州メーカーの所謂ネイキッドタイプのマシンにあっても遜色ないデザイン。ホンダのCB1100(現行)なんかは、この系譜に連なるのではないかな…なんて考えてます。

このSRX、発売当初はテレビCMなんかもあったはずですが、凄く大人の香りを漂わせた(※当時のティーンエイジャー=管理人にとってはそう見えた)モノだったのを覚えています。開発者の話だと「カスタマイズも念頭にあった」なんて言葉もありますし、ヤマハが大人のホビー的なバイクを提案したのではないか…その象徴的なバイクかと感じます。

個人的にはスッキリしたデザインが好きです。

Hamabike4

えー、ヤマハ製が続きますな。別に管理人の親族に義理立てしているわけではないのですが…(苦笑)。

これ、YZR-500だったと思います(笑)。管理人世代のヒーローレーサー・平忠彦の乗っていたヤツです。すぐ横(写真だと後ろ側)に、平レプリカのアライヘルメットが置いてありましたから。

ヤマハのワークスレーサーであり、開発担当でもあった平がいなかったら、80年代のバイクブーム(鈴鹿8耐とか世界GPといったレースを中心とした)は起こらなかったでしょうねぇ。それを考えると感慨深いかと。

平と聞いて、映画「汚れた英雄」を思い出していた向きも、会場には多々ありだったかと(笑)。

Hamabike5

スズキのRGV-Γ500です。34番のゼッケン…93年にケビン・シュワンツが世界GPの500ccクラスでワールドチャンプに輝いた時のマシンですな。平同様、すぐ横にシュワンツレプリカのアライヘルメットが置いてありました。

シュワンツと、ヤマハのウエイン・レイニーが争っていた頃の世界GPは面白かったですな。管理人も深夜にテレ東の世界GP中継を欠かさず見ていたくらいですから。

Hamabike6

ホンダのCB400だったかと(苦笑)。確か70年代中頃製の表記があったかと記憶してます。

後ろにCB750Fの姿がチラッと写ってますが、ハッキリ言って撮り忘れてしまったというか(笑)。ただ、このCB400はCB750をベースとした中型バイクのモデルという位置づけだった…と書いてあった気がします。

Hamabike7

全世界を席巻したと言えば、やはりこの「スーパーカブ」でしょう!

写真は1958年製のカブですが、もう管理人がいちいち語る必要のない全世界的ベストセラーです。

今も続いているシリーズだけに、50年後に見ても全く違和感無しと(笑)。何となく「継続は力なり」という格言を思い出させますな、ハイ。

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もう一つ、「浜松オートバイ列伝」という関連展覧会も行われてました。(※クリックするとPDFファイルのチラシが出てきます)

Hamabike8

その昔、浜松には大小合わせて30社以上のオートバイメーカーがひしめき合っていまして、まさに群雄割拠の時代というのがあったわけですな。

そんな中で勝ち残ったのが現在の三大メーカー(ホンダ・ヤマハ・スズキ)なワケですが、それ以外の潰れてしまった&吸収されてしまったメーカーなんかでも個性的な商品がかなり発売されていました。

こちらの展覧会からも写真を幾つか。

Hamabike9

Hamabike10

この2枚、ホンダの「カブ」の初号機(1952年式)です。

実はカブの本体はエンジン部分だけ。これって「自転車補助エンジン」という区分けに入るモノです。自転車を含めた外見だけ見ると、電気とガソリンの違いこそありますが「現代の電気自転車(ヤマハのPASSとか)」を思い出させる仕様にも見えますね。

このカブF型は、ホンダ(本田技研)の名前を一躍有名にした商品であります。この商品が当たった事もあったでしょうが、次々と浜松近辺の起業家がバイクという商品ジャンルに進出していくキッカケにもなったのではないか…そんな商品かと思われます。

ただ、ホンダ以外のメーカー(※元々、異業種の大きな企業だったヤマハ&スズキ以外)は成功する事が無かったわけですが…その話はこの後にでも。

Hamabike11

Hamabike12

写真上が丸正自動車製造ライラックLB型(1951年)、下がロケット商会クインロケット200R型(1959年)です。

上のライラックの三角フレームとか、クインロケットの丸っこいタンクとか、斬新だったり親しみやすかったりと非常に個性的です。たぶん、他メーカーのバイクと比べても遜色がない出来だったと思います。

しかし、同時期に興されたホンダには「技術の本田、経営の藤沢」と本田総一郎と並び称された藤沢武夫という営業参謀が横にいました。

そして、他メーカーはといえば、同族経営だったり、有能な営業マンがいなかったりで、なかなか販売拡大に苦戦した模様です。

ライラックなんかは今でもファンの多い車種だったりするのですが、それはやはりノスタルジックな人気であり、ホンダのような固定ユーザーが多いという話とは別物。

確かに良いモノを作れば商品は売れるんでしょうけれど、商品アピールのやり方というのを考えないといくら良いモノでも一般大衆に知れ渡らないワケでして。

それはいま現在、不況と言われている日本にも通用する話ではないでしょうか。世界にアピールするやり方・効果的な戦略の必要性というのを、今回の展示会二つを通して考えさせられた感があります。

最初に書いたように、間違いなく三大メーカーと浜松市が地場産業でもあるバイクをアピールしようと企画された展覧会だったわけですが、上に書いたような事を一人一人が考えたのであったら、非常に有意義な展覧会だったのではないでしょうか。

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コメント

おお!行きましたか!時間が取れて良かったですね。
私は偶然見つけた長野県のプリンス・スカイラインの博物館観て来ました。

投稿: 6-4-3 | 2010.08.29 09:04

6-4-3様>

どうもどうも。
やっと行けましたよ。

>長野県のプリンス・スカイラインの博物館

企業系の博物館、
管理人も結構好きなんですよ。
大阪近辺のいろんなモノとかですね、
名古屋のトヨタ博物館とかですね、
一度じっくり見に行きたいんだけど…。

この歳になると、
時間を作るのがなかなかでしてね(笑)。

またこんな感じの話は
どこかで触れたいですね。

投稿: kikka | 2010.08.30 06:41

これ、バイク屋にチラシ置いてあったけど行ってないなぁ(汗
カブっていうと、サリーちゃんの弟を思い出す。(笑

投稿: すぴぞう | 2010.09.02 08:51

すぴぞう君>

キミを誘おうと思ってたけれど、どうにも休日のタイミングが合わなくて。

イイ展覧会だったですよ。

文にも書いた通り、浜松のバイクメーカー(特にS社)の意向が反映されたイベントでしたが、それなりに見るところが多かったですね。

カブに関しては、少しひねり過ぎ(笑)

投稿: kikka | 2010.09.03 01:20

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