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2007.06.10

Sly & The Family Stoneの3枚。

紙ジャケが発売されたので、3枚ばかり購入したんですよ。

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ちなみに左から『スタンド!』 『暴動』『輪廻』(←敢えて日本題で書いてみました)

3枚ともに、アメリカの黒人音楽史上に残る名盤ですな。

スライのアルバムは、ハッキリ書いちゃうと「この3枚があれば十分」かな。ただ、個人的には『スタンド!』以前も買い直そうかなとは思ってますが。

今回、レコ屋から「スライって、要る?」って打診を受けた上で購入したんだけれど、その際にレコ屋も「この3枚だけでいいんじゃないの」などと言ってたくらいなんで、ヘヴィーユーザーではなく普通にスライに接した事がある向きは、総じてこんな印象を持つのではないかな。

Sly & The Family Stone(※Wikipediaより)

どんなバンドだったかというのはWikiへのリンクを見ていただく事にして、管理人との関わりを簡単に書きましょうか。

僕が一番最初に聞いたのは、80年代半ばの高校時代の事でしたかね。渋谷陽一のFM番組で『スタンド!』が流れていたのを聞いたのが最初。当時、スライの影響を受けていたプリンスを始めとした黒人ミュージシャンがチャートを席巻していた事もあって、スライ及びバンドに対する再評価が高まっていた時で、そこで渋谷も流したんじゃないかと記憶してるんですが。

同時期、日本国内ではスライのアルバムってのは全て廃盤でしたが、それがメチャクチャ高価に取引されていたのを覚えています。確か、中古市場で2万円以上の値をつけていた気がするなぁ。

そんなワケで、本当はオリジナルアルバムが欲しかったんだけれど、米Epicから発売された『アンソロジー』というベスト盤を輸入盤屋で購入して、とりあえず満足していたワケでございます。

80年代も後半に差しかかり、世間がレコードからCDに移行する際に、日本ではSONYから『暴動』が再発され、海外の輸入盤でもその他のアルバムが発売されだして、ようやく手に入りやすくなりました。

その際に発売されたアルバムを全て買いました。だけどね、よく聴いたアルバムというと、上の3枚ばかりでしたな。

管理人にとっては、突出して見えたアルバムだったんです。

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音楽的にいえば、『スタンド!』以前のアルバムだって悪くないんですよ。それこそ彼らの音楽ってのは最初の段階から完成の域に達していたわけだし、世間の評価も高い。

だけれど、管理人は上記3枚がメチャクチャ好きなんですよ。

理由を書けば、60年代後半から70年代初頭という「混沌の時代」を身に纏っているアルバムで、かつスライ・ストーン及びバンドが絶頂期→衰退期に向かうその様がハッキリと映し出されているアルバムだったりするからです。

Wikiにも記載がありましたけれど、スライという人は麻薬に溺れてどんどん奈落の底に落ちていった人であります。麻薬に溺れた理由はいろいろとあるにしても、それが彼のミュージシャンとしての活動を停滞→最後には停止させてしまった最大の理由であるのは間違いない。

その流れと同時に、彼の音楽的雰囲気というのかな、それが段々と内に籠もっていくかのような感じになっていくのが手に取るように解るわけです。

69年発売の『スタンド!』
では、黒人開放運動やフラワー・ムーブメントの波にも乗って、これでもかと云うくらいにグイグイと来るファンクを聞かせてくれます。ウッドストックにも出演して、「開放的かつ反抗の時代」の寵児として頂点に達している時がこのアルバムの時期と重なります。バンド活動も絶頂期の頃ですな。

71年発売の『暴動』
彼らの最高傑作とも言えるアルバムではありますが、その内容を振り返ると、『スタンド!』以前の「黒人と白人の融和」という思想ではなく、より黒人側の権利主張(それはブラック・モスレム等に象徴されるような一種の原理主義ではあるのだけれど)がメッセージに盛り込まれていきます。音楽自体も身体からパワーが溢れるといったモノではなく、リズムボックスを使ったりとパーソナルで内省的なモノにシフトしていった感もあります。深みが出てきた様にも見受けられますが、角度を変えてみると何らかの「陰り」「絶望感」が見えてくるようでもあります。

73年の『輪廻』
になると、『暴動』で見られた陰りがどんどんと加速していってます。思想的にはスライの迷いや絶望感がどんどん深まっているように見えます。世間自体もフラワー・ムーブメントの喧騒から疲れが溜まったかのような時代ではありましたが、スライ自身もそういった喧騒に疲れ、そこから逃れるような嗜好を見せているのでしょうか。音的にもより暗さを増している事から、何かに絶望し途方に暮れている様が見てとれるかのようです。

この3枚の流れは、そのままアメリカの近代史の流れ…特に市民運動の側面とリンクしていきます。音楽を文化と考えるならば、その考証をする際の資料としてはもってこいのアルバムではないかと。

そして上記にプラスして、時代の寵児であったスライという人の生き様がダイレクトに反映されている部分で、この3枚が彼のキャリアの中でも突出して輝きを放っていると管理人は思うのであります。

ま、よろしければ、お聞き下さいな。

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