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2005.07.30

またしても、Brian Eno。

Brian Enoの8年振りの個人名義のアルバムであり、28年振りの"歌入りアルバム"として一部に話題の"Another Day On Earth"を、天竜川からの帰りにいつものレコード屋に引き取りに行ってきた。

another_day_on_earth

Amazonで試聴した時は歌がヘロヘロな感じに聞こえていたのであまり期待していなかった(笑)。しかし、いざアルバム全曲をシッカリした音質で聞いてみると、久々の歌に対する不安はひとまず一掃された
以前に書いたAnother Green Worldとか、他の歌入りアルバムTaking Tiger MountainとかBefore and After Silenceを好きな方々にはどう聞こえているんだろうか。
EnoのVocalが全て何らかの形でエレクトリック・トリートメントが施されている。だから、アルバムを一枚通して聴くと"声も一つの効果音"的な感覚で使用されている様な感想を持つ事だろう。その方法論の是非は聞き手によってかなり違うと思われる。

個人的には「変に難解じゃなく解りやすい」感じの今作は好き。歌が入っている事で親しみやすくなっている部分はあるのではないだろうか。それこそ盟友であるDaniel Lanois 『Belladonna』とは逆の道を行っている(※インストゥルメンタルに固執したという意味で)のだが、いい意味で"自然な形で音が流れていく"アンビエント的な方法論が実を結んでいるんじゃないかと。

大傑作とは言えないけれど、聞けば聞くほど馴染んでいくアルバムになるかも知れない。

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コメント

TBありがとうございます。
私にとってEno先生のアルバムは「Before And After Science」以来久しぶりだったです。テクノロジーの変化で全体の感触は変わっていますが曲作りそのものは以前の面影が色濃く残っている印象でした。
聴けば聴くほど馴染んでいくアルバムという意見に同意です。

投稿: るき | 2005.07.30 22:41

るき様>

早速のコメント、ありがとうございます(笑)。
僕がエントリーの細かい修正をしているウチに、
書き込まれているとはさすがにビックリ!

>曲作りそのものは以前の面影が色濃く残っている印象でした。

僕もそういう印象を持ちました。
Another Green World を今風にすると、
今作みたいになるのかななんて不謹慎な事を思ったり。

>聴けば聴くほど馴染んでいくアルバムという意見に同意です。

実はいま3回目の聞き込みなんですが(笑)、
聞けば聞くほど印象が変わっています。
こういう感想もEnoっぽいといえばEnoっぽいんでしょうね。

投稿: kikka | 2005.07.30 22:49

このアルバムはちょっと試聴しただけだし、イーノの作品自体まだあんまり聴いていないので比較はできないですが、今の音になってますね。
もちろんいい意味で。
ちゃんと自分のものにしているなと思いました。
それにしても28年ぶりにボーカルを入れようと思った心境が知りたい。(笑)

投稿: piouhgd | 2005.07.31 01:39

pio様>

>今の音になってますね。

でも、やっぱりEnoが組み上げた音なんですよ。
これは旧作を聞いてらっしゃる方ならばすぐに解るけど、
やっぱり昔の人ってアクが強いんですよね。
良い意味でも悪い意味でも。

>28年ぶりにボーカルを入れようと思った心境が知りたい。

これ、ストレンジ・デイズの今月号にインタビューがありますが、
"作っている曲が歌モノっぽかった"という説明をしてますね。
彼個人は普段はインスト曲は殆ど聞いていないようです。
で、音楽に於いて難しい「歌う事」と「歌モノの曲作り」を
チャレンジしたって言ってます。

書いていながら、僕はよく解ってないんですが(苦笑)。
まぁ、教授のご託宣はこんなモノという事でひとつ。

投稿: kikka | 2005.07.31 01:54

>音楽に於いて難しい「歌う事」と「歌モノの曲作り」をチャレンジした

理論的にもいろいろあるのかもしれませんが、多分感覚的なものでしょうね、多分。
ただ曲を作るのと、歌を意識して曲を作るのは少し違いますから。
特に実験的な音楽を作ってきた人にとってそれが挑戦だ、っていうのは何となく理解できます。

投稿: piouhgd | 2005.07.31 10:02

TBありがとうございました。
ほんとこのアルバム好きです☆
kikkaさんがお書きのように「アンビエント的な方法論が実を結んでいる」というのもあるし、それでいて過去のポップ作品(他人のプロデュース作とか)の要素もうまくいかされていますよね。
こちらからもTBつけさせていただきいます。

投稿: glasshouse | 2005.07.31 16:50

pio様>

>感覚的なものでしょうね、多分。

そうなんでしょうね。

>実験的な音楽を作ってきた人にとってそれが挑戦だ、っていうのは
>何となく理解できます。

Enoの中では実験的とかそういう仕切りって無いのかもしれません。
確かに新しいモノを導入する事の多い人ですけれど、
感覚的に琴線に触れたモノに素直に接しているというかね。

曲を全ての面から見据えているという感じはありますね。
だから声すらも道具…という感じになるのでしょうけれどね。

投稿: kikka | 2005.07.31 20:01

glasshouse様>

スイマセン、不躾なトラバで(苦笑)。
ようこそいらっしゃいました。

>ほんとこのアルバム好きです☆

どなたかが書かれていたんですが、
スルメみたいなアルバムですよね…噛めば噛むほど味が出るという。

>他人のプロデュース作とか

確かにプロデュースの経験は、
現代音楽事情の中では世界屈指でしょうね。

Talking Heads以外はEnoっぽさって薄く聞こえますが、
無理の無い音の環境構築という意味に於いては
これだけ意志を完徹しているプロデューサーはいないでしょう。
今作は自己プロデュースだからEno色は当然濃いですが、
作りが自然で決して無理をしていないような気がしますね。

投稿: kikka | 2005.07.31 20:17

コメントありがとうございました。

機械処理をしたボーカルですが、それでも繊細なトーンが感じられるのはいいなぁと思います。60歳近くでこんな柔らかい「表情」を保てるって、単純ですが、カッコイイって。

最初、聴いた時、意外にダークな歌い方、哀しい歌をいくつか曲にしていて、おどろきでした。何度も聴いているとそれがうっとおしくなくて、「無理していない」ように聴こえてきて、声に工夫してあるせいかもと思いました。

投稿: yoshi | 2005.08.01 19:37

yoshi様>

こちらこそ、遠征&コメントありがとうございました。

>60歳近くでこんな柔らかい「表情」を保てるって、
>単純ですが、カッコイイって。

元々彼って童顔だし、
頭髪は20年以上前から後退してましたし(笑)。
もう60近いんですねぇ、そういえば。

>何度も聴いているとそれがうっとおしくなくて、
>「無理していない」ように聴こえてきて、
>声に工夫してあるせいかもと思いました。

どなたかのblogで「Sound&Recording」誌インタビューを紹介してたけど、
"自分の声が何処に位置するのか考えた"なんて言ってましたよね。
現状の自分の声とかを冷静に分析して、
一番無理なく聞こえた所に持ってきた印象は確かにあります。
やっぱりトータルプロデュースの鬼なんですね、Enoは。
それを聞けば聞くほど実感します。

投稿: kikka | 2005.08.01 23:20

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